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2007年11月 9日 (金)

梅田望夫「ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか」読みました

4480063870 ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
梅田 望夫
筑摩書房  2007-11-06


by G-Tools

大ベストセラー「ウェブ進化論」の対書がとうとう出版された。この本に関しては素晴らしい書評が沢山書かれているので(一識者から梅田望夫へ - 書評 - ウェブ時代をゆく「ウェブ時代をゆく」を読む - Vantage Pointウェブ時代をゆく巨大な社会の変化を生き延びる梅田望夫氏の方法)、僕は「ウェブ進化論」を読んでから、この「ウェブ時代をゆく」までの約2年間を振り返ってみようと思う。

当時勤めていた会社でウェブ担当として働いていた僕は、上司から何かインターネットで儲けることはできないか考えてくれと頼まれた。

そのときのウェブ担当は僕一人。ウェブの基礎を専門学校で習っていたものの、実務としては某テレビ局のホームページの管理(約2ヶ月)、友人のバンドのホームページ制作、友人の会社のホームページ制作、勤め先のホームページ制作ぐらいしかウェブの実績がなかった。

基本的に専門はPhotoshopとIllustrator。XHTMLやCSSなどは独学で学んでいる。なのでいきなりウェブビジネスと言われても何をどうしていいか分からなかった。そんなとき出会ったのが「ウェブ進化論」。

「あちら側」と「こちら側」。今でも頭がこんがらがってしまいそうだけど、もしかしたらこれはチャンスなのではないかとワクワクしたのを思い出す。

しかし馬鹿な僕が思いついたのは、ブログとポッドキャストを使ったラジオ局というなんとも幼稚な発想だった。そしてアフィリエイトで収益を上げるという無謀な企画書を会社に提出した。今考えるとあれが僕のできる精一杯の仕事だった。

何故ラジオ局という発想になったかというと、その会社はテレビ番組制作会社であり、上司を納得させるにはメディアをちらつかせるのが一番てっとり早く、しかも分かり易いと考えたからだ。それに新たなソフトや機器を買う必要もなく、リスクが少ないことも納得させる材料としてはいいと判断した。

それから僕は会社のスタッフブログと、大阪九条にあるミニシアター、シネ・ヌーヴォの支配人、奥三紀氏の協力で制作したポッドキャスト、それと小説ブログを半年で収益を出すという意気込みで取り組み始めた。

でも僕は半年で何とかなるものではないと始めから分かっていたし、アフィリエイトでの収入など期待していなかった。ただただコンテンツ作りに必死になろうと考えていた。

この仕事の中で一番力を入れたのが、ポッドキャストだった。BGMやジングルなどはバンドのリーダー渡辺篤紀氏にお願いし作ってもらい、奥三紀氏にも原稿を書いてきてもらい、それを元に毎回収録しては編集を繰り返していた。そしてその仕事はほんと楽しかった。

そんなある日、奥三紀氏からシネ・ヌーヴォXというデジタルシアターを劇場の2階に作ることになったので、そのオープニングの目玉としてやる映画の宣伝をブログでやって欲しいと頼まれた。奥三紀氏もネットでの宣伝に全く期待していなかったのだが、その映画のチラシと自社サイトのページが間に合わなかったこともあり、半信半疑でお願いしてきたのである。

僕はまず奥三紀氏とやっていたポッドキャストのブログ上で、上映スケジュールと作品紹介をアップした。そしてその映画がツール・ド・フランスを題材にした映画だったので、自転車に関連するブログに片っ端からトラックバックを貼った。

しばらくしてアクセス解析を見ているとmixiからのアクセスが急に増えていた。何故かというと、トラックバックを貼ったブログの誰かが、mixiの自転車コミュニティでこのことを宣伝してくれたのだ。そして、自転車で映画館に来ると割引という特典があったので、みんなで一緒にオフ会をかねてシネ・ヌーヴォに行こうと書かれてあった。このときに初めて「ウェブ進化論」に書かれてあったことが実現したのだ。

しかし、映画館には利益があっても、うちの会社には何の利益ももたらさなかった。ここで僕は自分の力の無さを痛感したのと、半年で見通しが立たなければ会社を去ろうと決意した。

それから会社を辞め、入院を経験し、今年の春から自分自身のブログを立ち上げ、もう一度可能性にかけてみようと思った。新しいスキル(DTP)を身につけるためにハローワークの職業訓練校へも通った。毎日ネットで情報収集も行ってきた。でも今自分が何をやるのが一番自分らしいのかという壁にぶち当たっている。

そしてさっき、「ウェブ時代をゆく」を読み終えた。僕はスモールビジネスがやりたいと思った。しかし僕には致命的な欠陥がある。それは「勤勉の継続」が自然に行えていないことである。やっていることといえば好きな本をただひたすら読んで、ブログを書く毎日。本を読むことも勤勉の一つだと言ってくれる人もいる。しかし、まだ何も見えてこない。

この本には「ロールモデル思考法」というのが取りあげられている。

たった一人の人物をロールモデルとして選び盲信するのではなく、「ある人の生き方のある部分」「ある仕事に流れるこんな時間」「誰かの時間の使い方」「誰かの生活の場面」など、人生のありとあらゆる局面にかんするたくさんの情報から、自分と波長の合うロールモデルを丁寧に収集するのである。(P.120より)

これを読んで今はそういう時期なんだなと思った。これを乗り越えないと恐らく僕に先は見えてこない。この一文と出会えただけでこの本の価値は十分にあった。

話はここで終わりじゃない。この本を読み終わってポストを見たらアマゾンで注文していた本が届いていた。

この本の著者、lomoさんこと菊地芳枝氏はWeb業界に身をおかず、趣味で 「caramel*vanilla」というブログを始め、あげくの果てにこの本を出版したのである。まさに「ウェブ時代をゆく」人なのだ。なんという偶然。もちろんこの本の感想は後日書きます。さらっと見た感じでは、Twitter初心者から上級者まで楽しめる、非常に分かり易い本です。

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