ネットの最前線を20のテーマに分けて解説してありなかなか面白い。
■内容紹介■
新聞は消えるか? テレビの未来の形は? 政治も変える? ネット普及による超情報化・双方向性型社会の、5年後の姿を大胆予測
次々に買い物をさせられてしまう魔術の空間「アマゾン」。ネットの出現によりパッケージの意味を失い、転換を迫られるテレビ、新聞。行動を徹底的に補捉し、きめ細かい“お勧め”を提供する携帯電話……。超情報化社会を加速度的に進化させるウェブ2.0は今、ビジネスと私たちの暮らしを劇的に変化させようとしています。ベストセラー『Google』の著者・佐々木さんが「私が持っているネットビジネスに関する知見をすべてぶちこみました」と語る、渾身の最前線レポートです。
中でも僕が一番興味があるのが「TV 日本のテレビビジネスはまもなく崩壊する」だ。以前某テレビ局内でテロップやCGなどを作っていたこともあり、下請け制作会社から見たテレビ局との関係はなんともいびつだなぁと感じていた。
テレビ局(ここではコンテナーと書かれている)が、放送免許という黄門様の印籠のようなこのシステムのせいで、コンテナー側が儲かり、コンテンツを作っている下請け制作会社が、どれだけ安い制作費で働いているか。そして入社1年目のヘボ女性アナがBMWを乗り回していると聞いて、その格差に愕然としたもんだ。
賃上げ要求の組合運動(春・夏・冬)では下請け会社がやり玉に挙げられ、読みたくもない組合の新聞を玄関で無理矢理渡される。そこには「もう働けません!この賃金では!」とか「人が足りません!」とか色々書かれているのだが、それを読むたび、「テメーらなんぼ貰えば気が済むんねん!この欲しがり棒め!」とか「早く崩壊せんかなぁこのチンカス局!」と心の中で呟いたものだ。
そしてとうとうテレビ局の独占モデルは足下から崩れ始めた。一番問題が顕在化しているのがテレビCM。今やHDRで誰もCMなんぞ見ない。
コンテナーではなく、コンテンツの中にCMを埋め込み、コンテンツの内容や視聴者の属性とマッチングさせるモデルに変わりつつあるのだ。つまりコンテンツと広告を融合させることで、広告の生き残りを図ろうとする考え方である。
こうした状況では、コンテンツさえ維持できれば、広告モデルも維持できてしまう。コンテナーが別の乗り物(媒体)になったってかまわないわけだ。
そうした新たなパラダイムにおいては、コンテンツそのものにこそ優位性があり、コンテナーの優位性は減衰していく。コンテンツはオープン化され、さまざまな媒体によって広く流布されていくことになる。
まぁこれでコンテナー本位制は間違いなく崩れるわけで、制作会社がもっと力を持てる時代がやってくるのである。まぁコンテナーからの圧力がかからなければの話だが。